透明ガール

文化祭⑤


「あ、2人ともお帰りー」



教室に着くと、入り口の前に立っていた冬華に笑顔で出迎えられた。



「すごい列だな!」



1Bのカフェ入り口にはもの凄い行列ができていた。



ザッと見ただけでも15人以上は確実に並んでいるだろう。



客層は様々で、小学生くらいの小さい子までいる。



「ふふふ、午後は客寄せが2人も増えたから売り上げも伸びるわねぇ。」



冬華が不気味な笑みを浮かべる。



客寄せって…



私はどうせ戦力にならないんだから、数に入れないでほしい。



この後、冬華にいいように使われるのだと思うと身震いする。




「さっ、早く。2人とも中入って!」



はい…。



榎本も同じように力無い返事をした。






こ、こりゃぁ、大変になるぞ…⁉︎
< 67 / 112 >

この作品をシェア

pagetop