透明ガール
しばらく歩くと、集合場所のカラオケに着いた。



ところで、




なぜここまで榎本と二人きりで来たのかと言うと、



実行委員は後片付けが残っていたため他の皆んなよりも帰りが遅くなり、途中参加になるから一緒に行くことになったのだ。




だから決して必然的ではないのだ。


決して。



入り口を入り、受け付けのお兄さんに部屋番号を尋ねる。


教えてもらった305号室は三階の奥だ。



上に行くために階段をのぼる。



あっ…



少し階段をあがった所でまたも身体がフラつき手すりにつかまる。



どうしたのかな…



なんかやけに疲れるし…



「桂木⁉︎どうした?」



途中で立ち止まってしまった私を見て、榎本が引き返してきた。
< 76 / 112 >

この作品をシェア

pagetop