透明ガール



月曜はなにかと憂鬱だ。



部活がないのは楽だが、授業が7時間になるのだ。



これで憂鬱でない方がおかしい。



ほんと、学校側はもっと生徒の気持ちに寄り添ってほしい。



なんてことを考えながら大きなあくびをひとつ。



ずり下がってきたリュックの紐を直す。



こんなにもテンションが低いのは久しぶりだ。



土日にサッカーの練習試合があり、休息をとれなかったのもあるが、



桂木が今日登校してくるか心配なのが1番の要因だと思う。



昨日まで熱あったみたいだし、無理かなー。



無意識のうちに眉をへの字にしたまま教室に入る。



「おはよー」



その声に反応して言葉を返そうと目を向けると、





ある物が目に飛び込んできた。


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