コバルトブルーの海の家
「んで、何なん?気になるやん!教えてや!」
翔太さんは、早足で歩く私を追いかけて、肩を叩く。
今日の海も、とても穏やかで、美しい。
今日も、遠くからバイクの音が聞こえる。
「翔太さんが、指輪を捨てたら・・・教えます!」
私は、すぐ近くにある翔太さんの顔を直視できず、海の方を見ながら言った。
「よっしゃ!せやな!まずは、男らしく俺から・・・やな!でも、同時に落ちたってことは、お前と一緒に指輪を捨てて、お前と恋に落ちろって意味やったりして!あはは、まさかなぁ!」
その冗談はキツイよ。
やっぱり翔太さんは気付いていないんだ。
私の気持ちを知ったら、悲しいかな。