コバルトブルーの海の家
バイト仲間からも信頼されていて、みんなが翔太さんに頼っていた。
今日だって…買い出しに行くのを忘れていた私をちゃんとフォローしてくれる。
あと2週間。
あと2週間で、私はどんな風に変われるだろう。
翔太さんは、私よりも2歳年上の大学生。
高校を卒業し、自由に過ごせる初めての夏休みを迎え、私は初めて大きな一歩を踏み出した。
『変わりたい』
ずっとそう思っていた。
でも、何も出来なかった。
出来なかったんじゃない。
逃げてたんだ。
私は、たった一人でこの場所に来た。
私を知ってる人は誰もいない。
新しい自分を見つけるには、最適な環境だった。