蒼穹‐sora‐
第1章

 降りしきる雨の中。

 彼女は笑った。

 小さくだったけれど。

 確かに笑って、言った。


「    」

 
 と。


「っ」


 伸ばしかけた手は虚しく空を切って。

 彼女は落ちた。

 否、羽ばたいた。

 蒼穹‐そら‐へと。


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