蒼穹‐sora‐
注意深く耳を澄ます。




「これが伝えたかったんです、では」




明純はそう続くと、電話を切った。




はああああああああああ!?




まさかの詳しく話さないという展開に僕は驚く。




かけてこいアピールだろ!





僕は苛立ち、明純にかけ直そうとした。




が、ここは会社だという事を考え、おそらく話は長くなるだろうと踏んだ僕はかけ直すのをやめた。





仕事中、明純の言った言葉が気になって仕方がなかった。




どういうことだ?




僕の知っている花純は死んでいないのか……?





じゃあ僕の前で死んだ女性は誰だ?





いや、待て。




僕の知っている花純が生きているのか……?





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