蒼穹‐sora‐
「……ですか!!、ぶですか…!大丈夫ですか!」



遠くから声が聞こえた。



薄く目を開ける。



目の前には、明純さんと……。空?



「ビックリしましたよ。こんなトコで倒れてて…。本当に大丈夫ですか?」



「あれ……?」


 

僕はさっき、悪夢の映画を見ていたはずだ。




確かにこの傷がうずいたんだ。




僕はそっとあの時出来た額の傷に触れた。




その時気付く。



僕の頭の下は、何だ?



道路のコンクリートって訳でも無く、ましてや病院のベッドでもない。この感触は。



視線を少しだけずらす。




「…ぅわっ!」




「キャァッ?!」



明純さんの膝枕じゃないか………!!



僕は思わず飛び起きてしまった。

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