政略結婚が恋愛結婚に変わる時。
「…この部屋は、書斎。」
俺がゆっくりとそう言うと。
「書斎?」
「ジャンルは関係なく本を読むのが好きなんだよ。本を買いすぎて置き場が無いからここにしまうようになって、何時の間にか書斎みたいになったからそう呼んでるだけだけどね。」
それから、ゆっくりとどあのぶに手をかけてドアを開く。
開いたと同時に広がる、独特の本の匂い。
この匂いも、結構好きで。
リビングのドアの前で突っ立っている瑞紀を見て。
「…こっち。」
部屋の中に入りながら手招きすると、瑞紀は遠慮がちに俺がドアを開けた部屋の中に入ってきて。
それから。
「凄い、量ですね…」
壁一面に置いてある本。
医学系から、小説まで。
「ここにある本、数えて見た事無いけどね。ジャンルも分けてある。」
チラリと瑞紀を見てから。
さらに奥に進んで行く。
俺の後ろに瑞紀も付いてきて。
「どこまで行っても本だらけ…」
感嘆したような瑞紀の言葉に呆れる。
この女、バカなのか。
だから、書斎なんだけど。
そう思ったとほぼ同時に、角を曲がると目の前に一面の窓と広いデスクと二個の椅子とソファが見えて。
窓には、都会の世話しない街並みがはるか下の方に写っている。
椅子を引いて、そこに腰掛けながら窓を見て。
「ここで、よく仕事してる。」
「…家に帰ってからも、ですか?」
「仕事が好きだからね。」
「…」
「ここで、本を読むのも好きだけど。」
俺がゆっくりとそう言うと。
「書斎?」
「ジャンルは関係なく本を読むのが好きなんだよ。本を買いすぎて置き場が無いからここにしまうようになって、何時の間にか書斎みたいになったからそう呼んでるだけだけどね。」
それから、ゆっくりとどあのぶに手をかけてドアを開く。
開いたと同時に広がる、独特の本の匂い。
この匂いも、結構好きで。
リビングのドアの前で突っ立っている瑞紀を見て。
「…こっち。」
部屋の中に入りながら手招きすると、瑞紀は遠慮がちに俺がドアを開けた部屋の中に入ってきて。
それから。
「凄い、量ですね…」
壁一面に置いてある本。
医学系から、小説まで。
「ここにある本、数えて見た事無いけどね。ジャンルも分けてある。」
チラリと瑞紀を見てから。
さらに奥に進んで行く。
俺の後ろに瑞紀も付いてきて。
「どこまで行っても本だらけ…」
感嘆したような瑞紀の言葉に呆れる。
この女、バカなのか。
だから、書斎なんだけど。
そう思ったとほぼ同時に、角を曲がると目の前に一面の窓と広いデスクと二個の椅子とソファが見えて。
窓には、都会の世話しない街並みがはるか下の方に写っている。
椅子を引いて、そこに腰掛けながら窓を見て。
「ここで、よく仕事してる。」
「…家に帰ってからも、ですか?」
「仕事が好きだからね。」
「…」
「ここで、本を読むのも好きだけど。」