漆黒の闇に、偽りの華を
「ほら。俺もうすぐ最後まで終わりそうですよ。」
「…………。」
――――――――――ドンッ
ポトッ
「あーーー!!!茉弘!押しましたね!?今俺のこと押しましたよね!?落ちましたよ!火種!!あと少しだったのに!!」
「あーごめんごめん。ちょっとよろけてさ。」
「いや、それ絶対嘘でしょ!?わざとでしょ!?」
「あはは。ホントホント。」
「棒読み!」
恭。
この時、あたしがあなたの言葉にどれだけ救われたか、知らないでしょう?
一瞬だけど、真っ暗闇を歩いているあたしに、光が差した気がしたんだ。
大丈夫。
まだ、歩ける。
だって、恭が言うような未来もあるかもしれないもの。
そう思わせてくれて、ありがとう。
「あははは!!恭のばーか!」
ありがとうね。
恭。