漆黒の闇に、偽りの華を
「終業式の日の割りに、随分遅かったな。」
百合さんの横で寝転がってた太一が、あくびをしながら体を起こす。
「お前は、終業式ですらサボっただろ。」
「あ。バレた?」
「ったく、ちゃんと学校も行きなよ?太一。留年してもしらないよ?」
「巣鴎には、留年なんつー制度ないんでね。そんなのあったら、全員卒業する頃にはじじぃだわ。先公は俺らを早く追い出したがってんの。
それよりお前、どっか行ってたのか?」
「ん?あぁ、聖也の所にね。」
「うげっ。何であいつの所なんかに……。お前とうとうそっち系に……。」
「は?何言ってんの?この間話した、新しいグループの情報もらってたんだよ。」
聖也?
新しいグループ?
何のことやら。