漆黒の闇に、偽りの華を
「茉弘っっ!!!」
恭が叫ぶのと同時に、目の前に火花が散る。
あたしは男に顔を殴られ、思い切り地面に叩きつけられる。
痛ったぁ……。
身体中に電気が走ったみたい。
痺れて動く事が出来ない。
「茉弘っ!」
あ。
恭土下座してない。
良かった……。
てか太一、百合さん早く助けなさいよ。
何ぼさっとしてんのよ。
せっかくあたしが体張って男ひっぺがしたのに。
何あたしの事心配した顔してんの。
早くしないと、また百合さんが捕らわれる。
「…………言ったでしょっ!!はぁはぁ!
もし、あたしが足手まといになるような事があったら……その場で即切り捨ててって!!!!!恭っ!!!!」
あたしは、やっとの事で声を振り絞る。
まだ、体が痺れて動かない。
「てめぇ!何つべこべ言ってんだアマッ!!!少しは大人しくしてろっ!!」
リーダーの男がナイフを取り出す。
かなり逆上してる様子。