漆黒の闇に、偽りの華を


RRRRRR……RRRRRR……


電話?


「俺の携帯?あれ?どこに置いたっけ?あれ?」


恭は服をまさぐるが、どうやら見当たらないらしい。


「携帯くらい携帯しときなよー。
どこで鳴ってるんだろ?」


あたしは、耳を済ませる。


意外に近くで鳴ってる?


音を辿っていくと……


「あ!あった!」


ベッドの下に落ちてる。


「何でこんな所に……はい。っあ!!」


恭に渡そうとした時に、間違ってディスプレイに触ってしまう。


「ごめん!通話になっちゃった!はいコレっ!」


「いやいや、ありがとうござ……『恭っ!?!?!?』


ん?


恭のスマホから凄いボリュームで声が聞こえてくる。

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