漆黒の闇に、偽りの華を
忠告
「一体何なんだよ。この淀んだ空気は。」
帰ってくるなり、太一が怪訝な顔をする。
「あんた達何でそんなに離れてんの?」
百合さんも不思議そうにあたし達を見る。
「女を貪り、弄ぶような不潔な方には近付きたくないのでねっ。」
「は?茉弘、何の話よ??」
机の椅子に座ってた恭が、椅子を回してこちらを向く。
「だから、さっきから言ってるように、あれは違うんですって!」
「何がどう違ったら、貪ったり、弄んだりになるんですかー。
ていうか、あたしには関係ないし?別に恭の素行に口出しするつもりないし?」
「……可愛くねぇな……(ボソッ)」
「はぁ!?今何で総長モードに切り替わったわけ!?あんた二重人格なの!?」
「「ストーップ!!!」」
百合さんと太一が、あたしと恭の間に割り込む。
「何を喧嘩してるのか知らんが、面白い。話してみたまえ。」
太一がどや顔をキメてくる。
「うむ。これより太一と百合の恋愛相談室を臨時開設致します。」
百合さんもどや顔。
この二人。
絶対楽しんでるだけだよね。