漆黒の闇に、偽りの華を
ち、近すぎ。
近付くと、あたしよりも頭一個分くらい背が高い。
まぁ、あたしが157センチのチビなんだけど。
それでも170センチくらいはあるかな?
スラッとしたモデル体型で、顔も小さくてとても綺麗な人だ。
すると、そんな彼女にいきなり両手で顔をムギュッと挟まれる。
「ねぇ!恭なんかのどこがいいわけ!?」
「ふぇっ!?」
両頬挟まれてるあたしは、上手く喋れなくて変な声が出てしまった。
「彼女なの!?こいつと付き合ってんの!?」
「こらこら百合。お客さんに変なこと言うもんじゃないよ。」
「は?客?あんたこいつの彼女じゃないの?」
あたしは彼女の手をはらって、ぶんぶん首を横に振ってみせる。