漆黒の闇に、偽りの華を
「俺的には女の子が増えるの大歓迎。どっかの総長さんの計らいで、煌龍に全然女っ気がないから、俺……腐っちゃうかと思った……。」
直が目頭を押さえながら、泣き真似をする。
「何言ってるんですか。直は煌龍外で女っ気だらけでしょ!
ていうか、茉弘に手出しは厳禁ですからね。」
「え!?そうなの!?こんな可愛い子目の前にして指をくわえてろって!?
何だよっ!本当はやっぱりお前の女なんだろ!!このムッツリ総長がっ!!」
直が恭に詰め寄る。
恭はまるで動じない。
「違いますよ。せっかく茉弘はここを選んで危険を顧みず来てくれたんです。
直に傷つけられる女の子達の中の一人にしたくないんですよ。
安心して、茉弘。俺が手出しはさせませんから。」
あたしの直をみる怪訝な顔に気がついて、恭はそう付け加える。