漆黒の闇に、偽りの華を

あたしは、驚いて固まっていると、潤は輪を作っている女の子達を掻き分けて、あたしの前までやってくる。


「……ここで……何してるの?」


「茉弘を待ってたら、女達が寄ってきて……。何か色々聞かれてた。」


「そう言う事じゃなくて!何で学校まで来たの!?」


声を荒げてはっとする。


やばい。

ここじゃ人目に付きすぎる。


思った通り、潤を囲んでいた女子達が、こそこそと影口を言っている。


「ちょっと!こっちに来て!」


潤の腕を掴み、引きずるようにその場を離れた。

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