漆黒の闇に、偽りの華を
「潤っ!あんた何言ってんの!?養子に出るって事がどういう事か分かってる!?あたし達離ればなれになるだけじゃなく、お父さんお母さんの子でもなくなっちゃうんだよ!?」
「分かってるよ。」
「分かってないっ!!」
「……茉弘。俺達に選択の余地はないよ。例えどう足掻こうと、確実にどっちかは養子に出る事になる。2人一緒に居られる選択肢はないんだよ。
だったら、絶対に俺が行く。」
正直ショックだった。
潤の言いたい事は、よく分かる。
でも、もっと足掻いたっていいじゃない。
そんなに簡単に離れる事を受け入れられるなんて……。
あたしは、潤はずっとあたしと同じ気持ちなんだと思ってた。
でも、そうじゃなかったの?
潤はあたしと離れても平気なの?