漆黒の闇に、偽りの華を

一瞬目の前に火花が散って、よろめく。


座った目であたしを睨み付けてる葛原を見て、葛原に頬を叩かれたのだと気付く。


「てめぇ誰に楯突いてんだ?」


低い声。


金縛りにあったかのような威圧感。


怖い。


「お前、身の程をわきまえてねぇな。チャンスを貰ってる立場だって事を忘れんなよ?俺の気分次第で、こんなチャンスどうにでも出来んだぞ?」


「まっ、待って!!!!……ちゃんとする……ちゃんとするから……。」


「ひひっ。まぁ、いいよ。でも、忘れるなよ?茉弘。俺がお前にやったチャンスは何だっけ?」


葛原の手が、あたしの顎をすくい上げる。


「……あたしが……煌龍に潜入し、煌龍総長"栗山 恭"に取り入る。
そして、煌龍の情報を洗いざらい聞き出し、鷹牙にその情報を流す。鷹牙が煌龍を叩く為に有力な情報を流す事が出来たら……」


「潤は自由にしてやるよ。」

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