【短編】キラキラ *幼なじみ*
みゆきの視線に気づいたのか、急に浅野は顔を真っ青にした。

「ち、ちげぇから雪村!これ妹の!」

思いっきり手を横にふり、否定する。

そう、あたしは浅野の妹ちゃんとも仲が良い。

よくマンガを貸し合っているんだけど

妹ちゃんは中学生で

最近会えない。

そのため浅野が仲介役になっている。


みゆきはそのことを聞くと

「なんだぁ、そっか。私てっきり…」
と口に手を当て黙りながら微笑んだ。

勘違いされたと沈む浅野。


「じゃあ、俺行くわ」

「うん。ありがとね」

「おう、じゃあな!」

クシャクシャと座っているあたしの頭をなぜる。

髪が乱れる~!

「ばいばい、雪村」

と言うと、自分の教室に戻っていった。


「南ちゃん、嬉しそうだね」
みゆきが言う。

「うん。このマンガずっと読みたくてね~」

と笑顔でご飯を食べた。



「ああ!市原くんだ」

う゛っ!!

ピタッとあたしは箸を止めた。

見ればきゃっきゃっとクラスの女子数人が
窓に釘付けになっている。

ふと窓を見ると
自動販売機に裕也が立っていた。

同じ部活の中田らと何かの話で盛り上がっている。

「かっこいい~」

「あんな彼氏欲しい」

相変わらずだなぁ。


だけどあたしも


裕也の名前が出てビクビクしてるあたり

昨日のあの意味深な裕也の言葉が気になっている証拠かな。

はぁ、

と病む。


あ――――!!!


突然きんきんした声が教室中に響く

「ちょっと彩~!?」

「ごめん、南。でもほら緊急事態!」
彩は窓を指さす


























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