【短編】キラキラ *幼なじみ*
一方、体育館
「失礼しまーす」
と先輩にあいさつをして部室を出ると
やばっ!!と急いで、あたしは校舎に向かう。
あたし、
藤村南(フジムラミナミ)
高校1年生
バレー部も楽しくて、希望通りの高校生活♪
少女マンガが好きな、
ごく普通の女子高生だけど
人と違う所は幼馴染みが市原裕也だというところ。
そして
あたしは
裕也と一緒に帰っている。
でも、あたし達は
付き合っている訳じゃなく、
幼なじみかつケンカ友達な関係。
理由は単なる裕也のママが夜道は危険だからと気を遣ってくれてるだけ。
なんだけど…
実はあたしは
裕也に何十年も片想いしていたりする…
しかも未だに伝えれずにいたり。
高校生になって
クラスが変わると
関わる時間が減って
一緒に帰れる帰り道が
唯一の楽しみ!
待ち合わせ場所はいつも教室。
上履きに履き替え廊下を歩いていると、
親友の雪村みゆきと出会った。
みゆき~とつい抱きつく。
「みゆき、今帰り?」
「うん。もう帰るつもり。調べものがやっと見つかって」
本を見せながら、そう微笑む。
ちなみにみゆきは生物部。
みゆきは
学級委員長で頭も良く、
顔も大人っぽくて
なお
天然、というかほんわりキャラでめっちゃ和むの!!
みゆきと別れるとあたしはまた急いで階段を上がった。