夢喰い
「よろしくね」
私がそう言うとトモユキはふにゃっと顔を緩めて笑った。
黒いフレームの眼鏡の向こうで垂れる目元。
キレイ目なカジュアル系。痩せているけど、適度に筋肉質だ。
「よろしく」
トモユキは屈託なく笑う。ぽよんとしたその笑顔はまさに『お人よし』といった感じだ。
この人かな。
直感的にそう思った。
誘うだけならもっとチャラそうな男の方が良いんだけど。
この人は良質な夢を見そうだって思ったから。