夢喰い
少しず寝息が聞こえてきた頃に、私は友行の腕の中から身を起こした。
眠りについた友行の顔が、薄紫の月光に照らされて浮かび上がる。
眼鏡を外したその顔は少し幼く、それでも整った顔をしている。
私は友行の額に手の平を当て、友行の夢を探る。
具体的に内容を見ることなんて出来ないけれど、感覚的に感じられる。
例えば『熱い』とか『冷たい』とかを感じるみたいに。
友行の夢、思った通り今夜はなかなか良い夢のようだ。