夢喰い
悲しそうな奈々に見つめられ、なんだか心苦しくなった私は言った。
「なぁに?もしかして奈々、友行が好きなの?」
奈々は口をぽかんと開いて、信じられないといった目を向ける。
「何言ってんの、違うよ!大事な友達だからだよ!」
いつも陽気な奈々に怒鳴られて、私は少し身をすくめる。
「友行は凄く純粋で、傷付きやすい奴なんだよ……」
弱々しく呟く奈々。
うん、そうだね。
それは私にもよく分かるよ。
だけど、ごめんね。