夢喰い

夢を食べ終わった私は、再び友行の腕の中に身体を戻した。

小さく呻き声を上げ始め、汗を滲ませる友行の背中に私は腕を回す。


ごめんね。


苦しむ友行の身体をきつく抱きしめて、私は泣いた。

今まで罪悪感がなかった訳じゃない。

だけどこんな、胸を引き裂かれるみたいな気持ち、初めてだ。


ごめん。


せめて目が覚めるまで、私が抱きしめているから。
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