夢喰い

中に入ると思った通り、若い男の子が眠って居た。

大学で何度か見かけたことのある、大人しそうだけど清潔感のある子だ。


夢を喰らう相手は老若男女問わないのだけれど、ある程度の容姿は選びたい。

最も、瀕死くらい危機迫る状況なら話は別だけど。


私はスッと男に近付くと、男の見ている夢を調べた。


ツイてる。
当たりだ。


私はゆっくりと身体をかがめた。
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