夢喰い

告白


それからの私は、誰の夢を食べることもできず、かと言って別れることも出来ていない。


私の身体は少しずつ崩れていった。

疲れやすくなり、目眩を起こすようになった。

いつも完璧にケアしていたゆるいパーマも、白い肌も、輝きを失っていた。


心配をかけまいと、友行には風邪だと言っている。

私の中で答えが出るまでは堪えないと。


友行はいつものぽよんとした笑顔の奥に、不安な色を覗かせていた。
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