夢喰い

「あいつ、深紅が悪いような言い方をしたからさ」


友行はどんな時も私の味方で。
私は普通の女の子みたいに、当たり前に守られる存在であるような気になってくる。

友行の優しさと想いが、嬉しくて悲しい。

もう限界だった。


「本当の事なんだよ……」

「何言ってるんだ」

「友行が悪夢を見るのは、私が原因なの」


堪えられなくなった私は、友行に打ち明ける覚悟をした。

店内に小さく流れる音楽がなんだか悲しかった。
< 64 / 90 >

この作品をシェア

pagetop