夢喰い
想うほど
話し終えた私はドキドキと胸が騒ぐのを必死に抑えていた。
怖い。
友行に拒絶され、一人になるのが怖くて堪らない。
そんな自分を心の中で自嘲する。
今まで何度も繰り返して来たことだ。男なんてただ生きるための踏み台。
友行だって、例外じゃない。
初めて出会ったあの日、私は友行が欲しかったんじゃない。
友行の夢が欲しかった。
俯く私の震える手の平を、さりげなく握ってくれる右手だって、欲しくないはずだった。
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想うほど