夢喰い

こんなサヨナラ


月の眩しい夜だった。


私は力の入らない身体を友行の胸に預けて、窓から見える月を眺めていた。

友行の部屋から見る月は、なんだかいつもより優しく見える。


二人の間に会話はなくても、お互いの温度が愛を語る。

ただ、自らの終わりを覚悟した私とそれを拒む友行の間には悲しい想いが漂う。

ぼんやり眺めていた月が次第に滲み始めた時、友行は私の細い腕を大事そうに持ち上げた。
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