夢喰い
「こんな、痩せて……」
友行は声を震わせている。
きっと泣いているんだ。
「深紅、頼むから、今夜は俺の夢を喰え」
苦しむことを分かっていながら、私を支えようとする友行。
「こんなに弱っていく深紅を見るの辛いよ……」
「……友行」
私達はお互いがただ好きで。ただ一緒に居たくて。
「深紅が苦しむのが、俺は一番辛いんだ」
お互いの幸せを望んでいるだけなのに、うまくいかなくて。
「な?頼むよ……」
「……うん」
なんて私達は不器用で、弱くて、脆いのだろう。