夢喰い
「日が落ちるな」
「うん……友行、今日はワガママ言ってごめん」
そう言うと友行はまたキスを落とし、私を大切そうに抱きしめた。
「いいんだ。深紅がそうしたいって言うなら」
じんわりと痺れるみたいに胸が締まる。
底無しに優しい友行は、想いの深さも底無しだ。
そんな友行に私はまた甘えてしまう。
「もう一つお願いがある」
「ん、何?」
私は友行の胸に顔を埋め、その背中に痩せた腕を回す。
「今夜は眠らないで……」