季節外れの花
「綺麗だね。」
はぁ。と息をつく佳奈。
皆並んで、砂浜に座り込む。
風が気持ちいい。
ザザーンザザーン
波の音だけが聴こえる。
「うん。」
少し間をおいて、頷く。本当に、綺麗。
空も、さっきより赤い。
なんだか、ここから出たくないな。
皆、そう思ってるのか誰も動き出さない。
ザザーンザザーン
波の音が私たちを包み込む。
「あのね、私」
言葉を発したのは、奈緒だった。
夕日に照らされた横顔はいつもより綺麗。
その目は真剣で、
どこか遠くを見てる気がした。
ドクン
私は、奈緒がこの先何を言うか。
何となくだけど、分かった。
聞きたくない。でも。決めたから。
「須田君が、好きなの。」
ザザーンザザーンザザーン
あぁ、さっきより波の音が大きい。
「知ってたよ。」
結衣加ちゃんが、嬉しそうに笑う。
「どー見たって、そうでしょ。」
佳奈も、笑顔で。
私も、笑顔で。
「知ってたよ。言わなくたって。」
奈緒は、ちょっとだけ驚いたように顔を
見る。
そして、ちょっとだけ安心した顔をする。
「あー、そーなんだ。ばれてたのかー。」
どこか嬉しそうな苦しそうな、目。
ドクン
同じ目。同じ目してる。
京介と同じ目。恋してる目。
誰かを大切にしたいと思ってる目。
その人を強く想う目。
はぁ。と息をつく佳奈。
皆並んで、砂浜に座り込む。
風が気持ちいい。
ザザーンザザーン
波の音だけが聴こえる。
「うん。」
少し間をおいて、頷く。本当に、綺麗。
空も、さっきより赤い。
なんだか、ここから出たくないな。
皆、そう思ってるのか誰も動き出さない。
ザザーンザザーン
波の音が私たちを包み込む。
「あのね、私」
言葉を発したのは、奈緒だった。
夕日に照らされた横顔はいつもより綺麗。
その目は真剣で、
どこか遠くを見てる気がした。
ドクン
私は、奈緒がこの先何を言うか。
何となくだけど、分かった。
聞きたくない。でも。決めたから。
「須田君が、好きなの。」
ザザーンザザーンザザーン
あぁ、さっきより波の音が大きい。
「知ってたよ。」
結衣加ちゃんが、嬉しそうに笑う。
「どー見たって、そうでしょ。」
佳奈も、笑顔で。
私も、笑顔で。
「知ってたよ。言わなくたって。」
奈緒は、ちょっとだけ驚いたように顔を
見る。
そして、ちょっとだけ安心した顔をする。
「あー、そーなんだ。ばれてたのかー。」
どこか嬉しそうな苦しそうな、目。
ドクン
同じ目。同じ目してる。
京介と同じ目。恋してる目。
誰かを大切にしたいと思ってる目。
その人を強く想う目。