道はどこまでも続いているから。


ここは素直に謝っておく。


「…ごめんなさい。」


『あんたさぁ、働く気ない?』


突然の提案。



電話の向こうから、男の声がした。

……つまり、お母さんは私を売るつもりなんだ。



そう感じた。







「私まだ未成年だし。
お母さんみたいに、男の相手なんてしたくない」


つい少しの本音が漏れてしまう。


『なに生意気言ってんの?あんたの学費今まで誰が払ってきたと思ってんの?』




しまった。お母さんの癪に障ったみたい。


お水の職なんて、そんな汚い職就けたもんじゃない。




「私は高校行くつもりだし、少なくともお水なんて職就く気にもならないよ。
お金ないなら、一緒にいる男に貢いでもらえばいいじゃん。」





『育て方、間違えたわ』





____いつも言うんだ。



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