ファインダー越しの恋
朝のウキウキはどこへやら。
ロウテンションなまま仕事を終えた私は、帰宅の為、会社を出た。
…ただいまの時刻。午後8時。
都会は、まだまだ人通りも多い。
ワイワイと楽しそうな人たちを見ても、ただうっとおしいだけ。
私はそれを逃れるように、桜並木の横にある、公園の遊歩道を帰っていた。
ライトに照らされた、桜たち。綺麗だと思うけど、感動はない。
「・・・?!」
私は思わず、足を止めてしまった。
通行人には分からないような場所で、ラブシーンが繰り広げられていた。
桜がライトアップされてる為、下は薄暗くわかりにくい。
でも、確かに男女がキスをしている。…それはそれは濃厚なkiss。
「・・・ぁ」
「…見てんじゃねえよ」
相手の男がこちらを見て言った。
・・・その男は、私が知っている、男で。
「…ヒイロ」
思わずその言葉を口にしてしまい、私は咄嗟に口に手を当てた。
「…ヒイロ、この子知り合い?」
明らかに遊んでそうな女がこちらを見て言った。
「知らねぇな・・・行くぞ」
ヒイロはそう言うと、その女を連れて、私の横を通り過ぎていく。
「…この事は、誰にも言うなよ」
女を少し離したヒイロは私の耳元で、そう囁いた。
・・・その声に、ドキッとした。
・・・何で、そんな事くらいで、トキメイテんのよ。
こんな最低な男。
…それから幾度も、違う女を連れて歩くヒイロを見かけた。
・・・こんな男に惚れちゃいけない。そう思い込もうとした。
ロウテンションなまま仕事を終えた私は、帰宅の為、会社を出た。
…ただいまの時刻。午後8時。
都会は、まだまだ人通りも多い。
ワイワイと楽しそうな人たちを見ても、ただうっとおしいだけ。
私はそれを逃れるように、桜並木の横にある、公園の遊歩道を帰っていた。
ライトに照らされた、桜たち。綺麗だと思うけど、感動はない。
「・・・?!」
私は思わず、足を止めてしまった。
通行人には分からないような場所で、ラブシーンが繰り広げられていた。
桜がライトアップされてる為、下は薄暗くわかりにくい。
でも、確かに男女がキスをしている。…それはそれは濃厚なkiss。
「・・・ぁ」
「…見てんじゃねえよ」
相手の男がこちらを見て言った。
・・・その男は、私が知っている、男で。
「…ヒイロ」
思わずその言葉を口にしてしまい、私は咄嗟に口に手を当てた。
「…ヒイロ、この子知り合い?」
明らかに遊んでそうな女がこちらを見て言った。
「知らねぇな・・・行くぞ」
ヒイロはそう言うと、その女を連れて、私の横を通り過ぎていく。
「…この事は、誰にも言うなよ」
女を少し離したヒイロは私の耳元で、そう囁いた。
・・・その声に、ドキッとした。
・・・何で、そんな事くらいで、トキメイテんのよ。
こんな最低な男。
…それから幾度も、違う女を連れて歩くヒイロを見かけた。
・・・こんな男に惚れちゃいけない。そう思い込もうとした。