猫の恩返し
「トーゴはさ…。まだ、あの人のこと好き…なの?」
俺の左の手のひらを両手で包む
ナツを見下ろしても、頭のつむじしか見えない
「いや…、言っただろ?関係ないって…」
「関係ないっていうのと、好きかどうかっていうのは、全然違うよ?」
本当…ナツの言うことは正論過ぎて、返答に困ってしまう
顔を上げたナツを直視できなくて、視線を逸らした
「もう何とも思ってないって。それに、ナツは気にしなくてい───」
「気になるっ!」
突然の大声に、彼女を凝視する
「気に………なるよ」
「何………で…?」
「………」
なかなか口を開かないナツに、ふと思い至った一つの結論
「………ナツ?」
───まさか…な
「………トーゴには…ちゃんと幸せになってほしいもん…」
「へ?」
想像もしていなかった返事に、言葉が出ない
俺の左の手のひらを両手で包む
ナツを見下ろしても、頭のつむじしか見えない
「いや…、言っただろ?関係ないって…」
「関係ないっていうのと、好きかどうかっていうのは、全然違うよ?」
本当…ナツの言うことは正論過ぎて、返答に困ってしまう
顔を上げたナツを直視できなくて、視線を逸らした
「もう何とも思ってないって。それに、ナツは気にしなくてい───」
「気になるっ!」
突然の大声に、彼女を凝視する
「気に………なるよ」
「何………で…?」
「………」
なかなか口を開かないナツに、ふと思い至った一つの結論
「………ナツ?」
───まさか…な
「………トーゴには…ちゃんと幸せになってほしいもん…」
「へ?」
想像もしていなかった返事に、言葉が出ない