猫の恩返し
「嘘…だろ…」
時計の針は9時20分
無断欠勤もいいところだ
『どうしたんですか?休み前からそんな調子ですよね?』
「…悪い。その件に関しては、俺が至らなかったと思ってる」
『今日…どうされるんですか?』
はぁ…と、短い溜息の後で困ったように聞く牧野
「今から行く。10時までには着くから、午前休にしておいてくれるか」
『………分かりました。お気を付けて』
通話が切れるのを確認してボタンを押す
電話を耳に押し当てていた手が、力なくベッドに落ちた
………牧野も…何も知らないのか
失意のまま、Tシャツの上からカッターシャツを羽織り、ネクタイを締める
この一連の作業さえ、気怠(けだる)くてやる気が起きない
いつもならナツの作った朝ご飯を食べて出るが、今日は何も食べずそのまま家を出た
時計の針は9時20分
無断欠勤もいいところだ
『どうしたんですか?休み前からそんな調子ですよね?』
「…悪い。その件に関しては、俺が至らなかったと思ってる」
『今日…どうされるんですか?』
はぁ…と、短い溜息の後で困ったように聞く牧野
「今から行く。10時までには着くから、午前休にしておいてくれるか」
『………分かりました。お気を付けて』
通話が切れるのを確認してボタンを押す
電話を耳に押し当てていた手が、力なくベッドに落ちた
………牧野も…何も知らないのか
失意のまま、Tシャツの上からカッターシャツを羽織り、ネクタイを締める
この一連の作業さえ、気怠(けだる)くてやる気が起きない
いつもならナツの作った朝ご飯を食べて出るが、今日は何も食べずそのまま家を出た