猫の恩返し
「い…ひゃい…」
「ぷっ」
その顔が可愛くて、思わず吹き出す
あまりにも可愛くて、つい抱き締めたくなる感情を抑え込み、引っ張っている手でナツの顔をグリグリと撫で回した
「ひどい…」
両頬を撫でさするナツに心の中で謝りながら、顔では笑う俺は最低なんだろうか
こんな屈折した愛情表現しか出来ない自分が情けない
「そろそろ出ないと電車に乗り遅れるから、行ってくるわ」
「寒いから気を付けて」
「んー」
ドアを開けると、部屋の中に吹き込んでくる北風
ナツが冷えないよう、すぐに閉じる
季節はもう冬
駅に向かう道に並ぶ店でも、あちこちで昼夜イルミネーションが輝いている
ナツと出会って、あと一ヶ月で半年───
「ぷっ」
その顔が可愛くて、思わず吹き出す
あまりにも可愛くて、つい抱き締めたくなる感情を抑え込み、引っ張っている手でナツの顔をグリグリと撫で回した
「ひどい…」
両頬を撫でさするナツに心の中で謝りながら、顔では笑う俺は最低なんだろうか
こんな屈折した愛情表現しか出来ない自分が情けない
「そろそろ出ないと電車に乗り遅れるから、行ってくるわ」
「寒いから気を付けて」
「んー」
ドアを開けると、部屋の中に吹き込んでくる北風
ナツが冷えないよう、すぐに閉じる
季節はもう冬
駅に向かう道に並ぶ店でも、あちこちで昼夜イルミネーションが輝いている
ナツと出会って、あと一ヶ月で半年───