猫の恩返し
「トーゴ…私と一緒に居るようになってから、ずっと…我慢してるんでしょ?」


「はぁっ?何が?」


ストレートな言葉に、何も知らないふりをした


「だって………欲求不満にならない?トーゴ、私と居るから彼女も出来ないし、飲み会とか、コンパとか…どこにも出掛けてないでしょ」


ナツが『コンパ』という単語を知ってたことに驚く


「心配しなくても、へーきだって」


「じゃあ、こっち向いて?」


襟元をグイッと引っ張られ、のけ反る形でナツの方を向いた

首に手が巻き付いてきて、そのまま口付けられる


「ナ…ツ…」


ちょっ…おい!

何で、キスとか知ってんだよ!


グルグルと頭の中を回る疑問

でも、本で得た知識と本人が言ってたように、ただ唇を塞いでいるだけだった
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