猫の恩返し
「歩きにくい…」
頬を膨らませたまま、片足を上げて自分の足裏を見るナツ
「仕方ないだろ。外歩く時は、ちゃんと靴とか履かなきゃ駄目なんだよ」
「トーゴのトコでは、何も履いてなかった」
「部屋の中は、別に履かなくていいの」
「何で?」
「何でって…。そう決まってるんだよ」
理屈が分からないのは仕方がないと思いつつ、子供のように「どうして」や「何で」と言われると返事に窮する
こんな時、自分の国語力の低さが悲しい
「お客様…お会計よろしいでしょうか?」
「ああ…。はいはい」
店員が、こちらの様子を伺いながら話しかけてくる
レジに行きレジ台の上に置かれた大きな紙袋を覗くと、中には服がぎっしり詰まっていた
………絶対、ここの店員が勝手に入れたんだろうな…
そう思うと溜息が漏れたが、たかが服ぐらいで騒ぐのも面倒なので、黙って会計をしてもらう
すると───
「お会計、5万8千675円になりまぁーす」
ご…5万?!
女の服の値段って分かんね───…
頬を膨らませたまま、片足を上げて自分の足裏を見るナツ
「仕方ないだろ。外歩く時は、ちゃんと靴とか履かなきゃ駄目なんだよ」
「トーゴのトコでは、何も履いてなかった」
「部屋の中は、別に履かなくていいの」
「何で?」
「何でって…。そう決まってるんだよ」
理屈が分からないのは仕方がないと思いつつ、子供のように「どうして」や「何で」と言われると返事に窮する
こんな時、自分の国語力の低さが悲しい
「お客様…お会計よろしいでしょうか?」
「ああ…。はいはい」
店員が、こちらの様子を伺いながら話しかけてくる
レジに行きレジ台の上に置かれた大きな紙袋を覗くと、中には服がぎっしり詰まっていた
………絶対、ここの店員が勝手に入れたんだろうな…
そう思うと溜息が漏れたが、たかが服ぐらいで騒ぐのも面倒なので、黙って会計をしてもらう
すると───
「お会計、5万8千675円になりまぁーす」
ご…5万?!
女の服の値段って分かんね───…