猫の恩返し
☆華麗なる変身☆
次の日…いつもの時間に出勤すると、牧野とナツはまだ来ていなかった

8時半を過ぎ、ようやく出勤してきた2人


「トーゴ!」


椅子に座って決裁の書類に目を通していた俺の背後から、勢いよく体当たりしてくる


「ぐっ───…。ナツ…お前なぁー」


椅子を回転させて後ろに立つナツを見ると、俺が買ってやった服とは明らかに違う、シンプルなオフィス仕様のスタイル


「それ…」


指をさすと、満足そうに微笑むナツ


「似合う?」


いや…まぁ…

似合うっちゃ似合うけど───


「その服…どうしたんだ?」


「えへへーっ。いいでしょー?琴美さんに貸してもらったの」


琴美………?


「って、誰?」


「失礼ですね。部下の名前、忘れないでくれます?」


声の主は牧野


「ナツちゃん…可愛いでしょ?」


満足そうに微笑む
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