償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
「美帆も行くでしょ〜?」
「私は…その…用事があるからっ!」
星が出る夜は必ず街に出る。
それが私のモットーだから。
「え~残念……」
「ごめんね、春。」
「美帆~っ!ギュッ」
椅子を近づけて抱きしめてきた。
えっと…可愛い…
だけど…この状況はマズイ…
「おい…美帆から離れろ。」
ほらね…
「ごごめんなさいぃ」
俊介、殺気はしまって…
俊介は椅子ごと移動しながら私の横に来て、自分の膝を叩いた。
これは…乗れってこと??
「……えっと…」
私が戸惑っていると、
「ん。」
と言って両手を広げてきた。
私は吸い込まれるように、立ち上がって俊介の膝に乗った。
居心地がいい……
俊介の腕が私のお腹にまわった。
いつもと立場が逆転していて、ドキドキする。
…何この姿勢…ずるい…
私だって俊介をドキドキさせたい。
私は、俊介の腕を振りほどいて向かい合わせになるように座り直した。
「っっ!なんでそんな可愛いことするの?」
耳に顔を近づけてボソッと言った。
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「取り込み中悪いけど、俺らがいること忘れてない?」
大希は「はぁ…」と飽きれたため息をついた。
私は今更…だけど恥ずかしくなって、俊介の胸に顔をうずめた。