償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
芝生につくと、やっぱり昨日の人達がいた。
関わってはいけない。直感がそう言ったけど無視した。
自分から話しかけて、返事をしてくれないのが怖くて、少し離れたところに座った。
「あ〜〜♪昨日の子じゃない?」
私の方を指さして言う。
「ほんとだ。」
「こいよっ!」
私は立ち上がって、ゆっくりみんなの方へ歩く。
近いはずなのに、なぜか遠い気がした。
歩み寄るのにすごく時間がかかった。
「よぉ。。サボりか?」
金髪の男は私の顔を覗き込んだ。
「いえ、途中から出るつもりです。」
「なんだそれ、中途半端だな。ハハ」
この人は、ツボが浅いのか。
なんで笑ってるんだろう。
「……その制服ってさ……。」
茶髪の男は私の制服をみた。
「白岡高校です。」
「だよね!意外と近いんだね」
電車とか使いたくないから歩いていける高校を選んだ。
…似合わず不良高に入学したってわけ。
似合ってるのかな?
「俺らも、白岡高校なんだ。」
次は赤髪……。
なんかカラフルだな。
でも、見たことないな…
これだけの容姿だったら女子達が放っておかない。
「俺ら不登校だから、見かけたことはないだろ。」
金髪はでっかいあくびをした。
そうなんだ。
「俺ら1年〜♪」
赤髪さんは陽気だな…。
「私もです。」
「じゃあ、いずれ会うかもね。学校で。」
いずれ来るんだ。
…でも…来たら…私ともう話さなくなるかもしれない…
私の噂を知ってしまうから。
その噂を…
私は、否定できないから。