償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
私たちが見回りをしていると、遠くからたくさんのバイクの音がした。
「行くか…」
私たちは音がする方へ向かった。
さっきの音の原因は冠楼という暴走族らしい。薬をやっていて、正統派じゃない。
「潰すか!」
「え?!族潰しやってるの?」
相沢さんは「は?」みたいな顔をして言った。
「汚い族は潰すよ。ほら、はやく。」
そっか、そうだね。行こう。
私は息をすって目を閉じる。
だんだん落ち着いてきた。
目を開け、下をむいてゆっくりと歩き出す。
「んだ?てめぇら。殺されたくなかったら失せろ!!!!」
「光に包まれし己は月闇。」
「闇に包まれし己は星闇。」
私たちの台詞は、似ていた……というか、ほとんど一緒だった。
「なっ!月闇?!星闇?!」
冠楼は騒ぎ出す。
うるさい…
「夜に光る聖なる月は悪を滅ぼす。」
そう言って、冠楼のもとへ走り出した。
……かっこいい!!!!
「天罰が下る時間だ。」
私もそう言って参戦した。