償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
孤独。
「あの子だよ、あの子!」
「親いないらしいよ…」
「殺したって噂も……!援交でもして金もらってんでしょ」
耳にタコができる。とか聞いたことあるけど、こういう時に使うんだね。
……小学校の頃から言われてきた。
噂なんて大っきらい。
まず援助交際なんてしてないし。
そこまでお金にも困ってない。
両親は…………。
ガラッ
「きたよ~ヒソッ」
「おはよぉ〜下坂さんっ!朝掃除…よろしくね?」
「………」
朝掃除しなきゃいけないなんて校則ないけど。
クラス全員が、私に同情することなく教室から出て行く。
みんな、去っていく。
私を残して。
どうしてみんな、いつも私をおいていくの----------?
まぁでもいいよ。別に。
こんなの…慣れっこだから。
「はぁ。」
一息ついて、荷物をおこうと教室に入ると、上から水が降ってきた。
制服までもが濡れてしまった。
私はすぐさまタオルをとりだし、がさつに顔を拭いた。
泣いてるように見えてしまうから。
ほんと、どんな仕組みになってるんだか…
こんなんで授業を受けろと?
できる訳が無いじゃん。
もういい。
私は、教室から出た。