償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
「俊介は本当に、何もわかってない…っ!」
強引に掴まれてる腕を解こうと抵抗するように暴れる。
「分かってないのは美帆だろっ!」
俊介は叫ぶように、叱るように言った。
私は、なんて返せばいいかわからなかった。
そして、抵抗をやめた。
「言っただろ。美帆は人生を無駄にしちゃだめだ。」
グイグイ腕を引っ張られて、砂利の所へつく。
「もう、こんな人生、耐えられない。」
こんな、自分が生きてるのか、死んでるのかわからないような人生。
もう、限界...............................。
「だったら俺が、美帆の生きがいになってやるよ!」
ねぇ、それどういう意味を指してるかわかる?
「死ぬ」ってことだよ?
「……私の生きがいは償い。」
そう静かにいう私に、俊介も静かに言った。
「違う。被害妄想すんな。
もう、充分悲劇のヒロインだっただろ?」
もう、充分過ぎるくらい。
でも、なんて私に笑顔で手を差し延べるの?
「俊介は…命が惜しくないの?」
私に関わったら死んでしまうと知っているのに。
「俺らをなめんなよ。簡単にやられねぇ。」
私を受け入れてくれるの......................................................?
「~っっ!う、うぇっ、うわぁぁぁぁぁぁん!ふぇっくっ」
もう一度、もう一度だけ、信じてみてもいいですか────
「泣けばスッキリする。」
「一生分の涙を、今全部だせ。」
俊介は私を優しく抱きしめてくれる。
壊れた、宝物を抱くように…。