償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
もう一度だけ、信じてみます。
これから先、何があっても守るから。
「あ、のさ…お願いがあるんだけど…」
この、大切な仲間を────。
「なんだ?」
そのためには────
「私に喧嘩を教えて。」
私自身が強くなるしかない。
「姫が喧嘩してどうするんだよ。」
俊介は嫌そうな顔をした。
「でもしちゃいけないってルール、ないんでしょ?」
強くなって、結末を変えてみせるから。
「まぁ…な。」
それでも嫌そうな俊介。
「ほら、身の安全のためにも…っ!」
それは嘘だけどね。
みんなを守るため。
「…わかった。じゃあ、正式に姫になってくれるな?」
しぶしぶおっけーしてくれた。
もう、私に迷いなんてない。
「うんっ!」