償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
「こいつを守るために、これからは俺らも休まず学校にいく。」
……これからはずっと一緒にいられる。
ずっと。
私の口元は緩む。
----------「どっちかにしろよ」
そう言ってたっけな。
私にはそれができないみたい。
泣いたり、笑ったり。
今まで捨てていた表情。
そんな表情ができるのはみんなのおかげだよね。
「今日をもって、姫にする。礼!」
みんな頭を下げるんじゃなくて、
グーの形を作った拳をあげた。
なんか…かっこいいな…
「下っ端と話してこいっ!」
俊介はそう言って、私の背中をトンっとおす。
私は前の下っ端達に突進してしまった。
「うおっ」
驚いていたけど、私を支えてくれた。
正確には…私が抱きついてしまった。
「ご、ごめんなさいっ!」
私は深く礼をした。
「あっ!姫!お怪我はありませんか?」
焦ったように赤い髪の人が言う。
「ふふっ姫だなんて……美帆でいいよ?」
みんな顔を赤くする。
??
「あ、ああ、じゃあ、美帆で!」
みんな、優しそうな人達だな…
見た目は…目が鋭く、カラフルな頭で威圧感たっぷりだけど、笑った時の目はすごく優しかった。