償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
「みんなの名前覚えたいけど…大人数過ぎて、覚えられる自信ないな…」
あっ!いいこと考えた!
「じゃあ、あだ名つけていくね!」
そう言うと、ご丁寧に一列に並んでくれた。
えーと、この赤髪はー…
「赤髪くん!」
そのままだ。
こっちのチェーンじゃらじゃらの人は…
「じゃら!」
このイケメンな顔にメガネの人は…
「メガネくん!」
でー、このモヒカンの人は
「モヒカン!」
かっこいいピアスしてる人は…
「ピアくん!」
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ふぅ、全員あだ名ついた…
「どれもそのまんまじゃん。」
ピアくんが自分のピアスを触りながら言った。
「まーね。」
何が悪い!
開き直ってみた。
って、もう11時?!
「みんな、家に帰らないの?」
それぞれ顔を見合わせて
「俺は今日とまるー!」「俺は帰るー」
と口々に言った。
「気をつけて……おやすみ。」
少しずつ静かになっていく倉庫に寂しく感じながらみんなに向かって微笑んだ。
「「「おやすみ〜」」」
若いな…元気だな…
まって……そういえばさ………
「……私って…どこで寝ればいいのかな」
とりあえず、総長室に向かう。
「ふぅ。俊介、いる?」
遠慮がちに総長室に入った。
「ああ、美帆。下っ端と仲良くなったんだな。」
俊介は奥てパソコンをいじっていた。
「うん。みんないい人達だね。」
私はソファーに座った。
「美帆はいいネーミングセンスだな。」
「ありがとう。」
「褒めたわけじゃないけど…ふっ」
あ、そーなんだ。
勘違いしちゃった。
「どこで寝ればいいの?」
「そこのベットで寝ろ。」
見ると、大きいベットが一つ置いてあった。
「…俊介は?」
「俺はソファーでいいよ。」
「風邪ひくよっ!私がソファーで寝る。」
「怪我してるんだから、ベットで寝ろ。」
…
「ありかとう。でも、腰とか痛くなったら言って?」
「ふっ…わかった。おやすみ。」
私はその日、ぐっすり眠った。