償いのprincess〜2度目の仲間〜《上》
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「美帆っ!美帆っ!」
「んっ…おじいちゃん…もう…少しだけ寝させて……」
私は寝返りをうった。
「っえっ?!」
なんで俊介がいるの…?
しかも制服で!
……??
……
あ、倉庫に泊まって…私はこのベットで寝て…。
「ああ、そろそろ出ないと遅刻だぞ。」
えっ?!
もうそんな時間?!
時計に目を移すとハ、8時?
…でも、学校行く意味ないんだ…
「俺らも今日は行くからな。」
俊介は満面の笑みを浮かべた。
そうだった。
「そういえば、何組?」
「1年D組。」
そうなんだ…
えっ??
「お、同じクラスだ…」
「美帆もD組なんだな…
…っって、!遅刻するぞっ!」
…
「不良が遅刻を気にするなんて…」
私がクスクスっと笑うと、
「初めて行く学校なのに目立ちたくねぇ。」
俊介はだるそうな顔をした。
初めて?!
「留年になっちゃうよ?」
「ああ、それなら大丈夫だ。成績はトップだから。」
……勉強してなさそーなのに…
俊介…すごい。
「行くぞっ!」
私達は総長室を飛び出した。
「おそいよー!」
「ほんとだよー!」
二人とも、待っててくれたんだ…
「わりぃな。」
「バイク向こうに移動してあるよ」
「わかった。いくぞ。」
バイクか…
そーだよね…
「ほら、のれ。」
ヒョイッ
私は軽々乗ってみせた。
「ふっ…掴まってろよ!」
私は俊介のお腹をギュッと掴む。
速度が速い。
風が気持ちいいな…
俊介の背中…あったかい。
「着いたぞ。」
はやっ!
時間ギリギリだ…
教室行くのは…やっぱりやだな。
ガラッ
今日はみんなが後ろを向いた。
足音が多いからね。
実は幹部の二人も同じクラスだったんだ。
先生はすごく驚いてる。
クラスの女子は、黄色い声をあげている。
そりゃ…
あの顔じゃ、モテるよね。
なんか嫌だな…
「とりあえず、席につけ。みんな前を向けー!」
私は座る。
私の前の席に腰をおろす恭弥。
私の後ろの席腰をおろす大希。
俊介は…
となり?!
「な、なんでここなの?」
「俺の席、ここだし。」
…
なんか女子から視線を感じるよーな…
今日は朝から驚いてばっかりだ。
「はぁ…」
「ため息つくと、幸せがにげるよ?」
後ろから大希の声がする。
一緒にいれるのは嬉しいけど……これから色んな意味で大変なそうだ。